どうも、ゲーム作ったりビジネスを作ったりしている新田です。
最近、新しいゲームの構想がまとまりました。
「自分が本当に作りたいものはなんだろうか?」
と自問自答した末に、「更新し続けるタイプのオープンワールド」が、これまで自分が魅力的だと感じた物を全て詰め込めると考えました。
ということで、パーリンノイズを用いて、ゲームの土台を作っているところです。
進捗はこのブログやツイッターでしていきます!
◾️隙間時間の取り合い
さてダウンロードを増やすことについての記事を以前書きましたが、ご覧になられましたでしょうか?
ゲームの露出を増やしてダウンロードしてもらう方法!効果的な5つのやり方とは?
この記事ではゲームの露出の変遷も合わせて書きましたが、同時に、ゲームの競合は「余暇時間」の取り合いになっている、ということも書きました。
つまり、LINEや映画や音楽、漫画、書籍のサブスクリプションサービスもゲームの競合であり、エンタメは時間を食い合っているということです。
ゲームが出たてのころはみんなゲームだけに集中していましたが、スマホが出てからというもの、LINEによるコミュニケーション、無限に楽しめるエンタメコンテンツにも、みんな手を出しているのです。
そしてゲームはエンタメの1コンテンツに成り下がり、市場規模を小さくしてしまっているわけです。
そして日本では、「ソシャゲ」がライトユーザーを巻き込み、席巻している状態です。
それも最近は陰りを見せてきており、欧米で流行っている「ハイパーカジュアルゲーム」にトレンドを移そうとしてきています。
◾️ライブ配信による「新しい世界」の可視化
ここ10年くらいで新しい市場になったエンタメ市場として「ライブ配信サイト」があります。
これは、Youtubeなどの動画配信サイトの次にきたムーブメントです。
リアルタイムで配信をすることで、編集されていない、生の配信の様子が見れる、それが大きな醍醐味となっています。
一般ユーザーがライブ配信をし、そこにみんなが集い、応援として「投げ銭」をし、その手数料を運営が徴収するというビジネスモデルです。
いわゆる「フリーミアム」という、サービスを無料で提供して拡散させ、そのあと課金などで利益をあげる形です。
日本では課金の額にキャリア決算による限界がありますが、中国では日に100万とか1000万とかの投げ銭が平気で行われる市場で、日本でもクレジットカードによる課金に移行して、徐々に大きな市場になってきています。
中国を含め海外では基本は「顔出し」ですが、日本はセキュリティや個人情報への危機意識が高いのか、顔出しの割合は高くありません。
それもあってか、日本でのライブ配信は海外と比べると盛り上がりに欠けている状況があるようです。
しかし、これまでの時代が大企業のイメージ広告などで「作られた世界」が提供されていたことにみんな気づき、「本当の世界を知りたい」という欲求が高まっているのではないかと、僕は思っています。
ネット広告への反応率が下がってほぼ見られなくなっているのも、それが「うそ」を含み、騙されないぞという意識が育ってきたからです。
そんな中ライブ配信は、リアルタイムの生配信なのでうそがなく、みんなが知りたい「ほんとうの現実」に近いものです。
動画は編集することによって捏造が可能ですが、ライブ配信を改変することはまだまだ難しいというのもあります。
世界をあるがままに知りたい、その中でどう生きたらいいのか、というのが、ネット時代の本流だと思いますが、ライブ配信はその疑問にダイレクトに答えるコンテンツです。
世の中はネットによりいろいろなものが可視化され、頭のいい人、悪い人、障害者、アウトロー、経済力のある人、ない人、差別する人、しない人、誹謗中傷する人、される人、そういう人たちが渾然一体となって世の中を形成しているというのが、ライブ配信により、生の声でわかるようになってきたのです。
◾️人を輪にするメディアは流行る
ところで、このライブ配信ですが、なぜこんなにも流行ったのでしょうか?
新しいというのは当然として、僕が思うに、根本的なことをひとことで言うなら
「人は人に一番興味があるから」
だと思います。
根本的すぎるって?
ニコニコ生放送が出たての最初のころはちょっとかわいい女子に男のリスナーが群がっているのを見て、
「これはほんとに暇つぶし以外のなにものでもないサービスだなー」
と思っていたのですが、それだけではありませんでした。
衝撃を受けた配信があったのです。
ひきこもりでコミュ障だと言う配信者がいて、誰かと会話をしたくて、ダラダラと30分、1時間、2時間と、自分の身の上話をしながら、リスナーと配信を続けていた配信でした。
これが、非常に新しく、生々しく、リアルだなと思ったのです。
これが、CMのように作られたものではない、編集のない、作られていない、リアルだなと思ったのです。
「そんな配信を見てなにか意味があるのか?」と、普通だったら思うかも知れません。
しかし、世の中には、ライブ配信がなければ自分は絶対会わなかっただろう人たちが大勢いて、そういう人たちの生活が垣間見え、自分自身の生活に対する生の声が聞ける、というのが、非常に新しかったわけです。
◾️複合メディアコミュニケーションの時代
結局のところ、ゲームは「人」と「人」の媒介物です。
僕の世代で言えば友達と「桃太郎電鉄」にハマった人は多いでしょうし、今の世代で言えば、ツムツムのランキングを友達と競ったり、ソシャゲを一緒に遊んだりした人は多いと思います。
好きな子があのゲームをしてるから・・・と、同じゲームを始めた人もけっこういるんじゃないでしょうか(笑)。
クリエイターとしては、作品としてのゲームに「すげえ」と思うことも多いですが、それをいかにして発想したのか? と、作者のクリエイティビティが気になることも多い。
こうしたことは、音楽でも漫画でも小説でも同じです。
作品に衝撃を受け、話題として友達と盛り上がる・・・作品も面白い、友達との話題も面白い。
作品だけでなく、作品を輪にした人間関係。
これが、2重にも3重にも面白いわけです。
思えば、ゲームではハイスコアを友だちと競ったり、どこまで進んだかで話題になったり、漫画や小説ではその展開の話で盛り上がったり。音楽だったらその懐かしさから昔の思い出を語り合ったり。
「共通の話題」で盛り上がった方が、記憶に残っているものです。
僕も、友達4人で夜中に桃太郎電鉄で盛り上がったのは今でもゲームの思い出としてすぐ出てきますし、ゲーセンで友達と「どちらが先にこのゲームをクリアするか」で競争をして白熱したことを思い出します。
ライブ配信サイトはその「1 vs 他」の生々しいライブコミュニケーションが新しいわけですが、人とのやりとりは強烈に印象に残ります。
特に、リスナー側は生の人を相手にしている感覚が強いので、配信者の影響力はかなり強いと言えます。
ゲームも、ライブ配信や動画配信などと組み合わせてプレイを楽しむというスタイルが、今後出てくるだろうと思います。
今の時代は、こうしたSNS系のサービスを複合的に利用して、効果的に影響力を増し、マーケティングに使っていく時代だと言えるでしょう。
SNS的なプレイスタイルも、普通になっていくかもしれません。
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