ダンジョンアディクターは当時、自作の無料ゲームサイトに乗せる初期タイトルとして制作したのだけど、プログラマをしてもらったホジャマカ先生の技術力が高くて1ヶ月くらいでできあがった。
モデルは5,6体+バリエーションで作って、めちゃくちゃアニメーションを多くした。
「画面に居座るオブジェクトのアニメを多くしたり書き込みに気合をいれるとゲームがずっと映える」というノウハウに沿った形。
シューティングゲームを作るときは、セイブ開発の雷電やR-TYPE当時のアイレムものみたいに、画面にめちゃくちゃ出てくる爆発のアニメーションを独特なものにしたり、アニメを細かくすると映える、という理論だ。
特にアイレム系は、R-TYPE系列、Mr.ヘリの大冒険等、爆発時の最初のフレームに「白い円」が入っていて、それが特徴的で、かっこよく綺麗だった。
一瞬ピカッとするので、印象的なのだ。
なので僕の自作シューティングの「R+R」には、それがオマージュとして入っている。
R-TYPEの爆発パターンに見られる「白い円」(実はこのあとのフレームには「赤い円」もある)
昔制作したSTG「R+R」の爆発
このSTGの動作機であるX68000のスプライト数に制限があったので爆発パターンはそんなに入れられなかった
ダンジョンアディクターではアニメを細かくするというところにはこだわったが、今では3Dで当たり前になってそれほど訴求点ではないかもしれない。
余談だが、昔流行ったRTSのパイオニアである「エイジオブエンパイア」は、キャラクタのアニメがめちゃくちゃ細かくて、プリンス・オブ・ペルシャやディアブロ同様、アニメの細かさに魅了された人が多くて売れたのではないかと思っている。
当時としては異常なアニメ枚数の「エイジオブエンパイア」
アニメの枚数ではディアブロも狂気の枚数だった
すべてのキャラクタが全方向と攻撃、死亡に16パターン以上あった
トップビューアクションでいうとおわかりの通りディアブロに影響を受けていて、ディアブロのゲーム全体の細かいアニメに心を打たれ、オマージュしている。
ダンジョンのデザインはIさんにやってもらったのだけど、いわゆるシレンやゼルダ1の「嘘トップビュー」で作られている。
ゼルダやシレンの嘘トップビュー
「上から見てもこうはならんだろ」というビューである。
ダンジョンアディクターの主人公はデフォルトで三段斬りをする仕様になっているが、これはもともとディアブロ風にダメージの応酬をするシステムにする予定だった。
しかしデザイナーのIさんが勝手に三段斬りを作ってきて「これがかっこいいんでこれを採用しましょうよ、うおおおおおお~~~」という圧をかけてきて、まあアクション重視でもいいか、ということでこうなった。
戦闘のダメージ応酬については、ボコスカウォーズの「戦ってるよマーク」みたいになり、数秒待つとなんらかの計算で勝敗が出るというシステムと、見栄えのよさとクリック連打の影響を考慮して考えたいと思っていたが、地味になりそうだったので、今ではシンプルで派手な三段斬りでよかったかと思っている。
ボコスカウォーズの「戦ってるよマーク」
それと、昔のアーケードゲームには、延々とプレイされるのを避けるため、いわゆる「永パ防止キャラ」(永久パターン防止キャラ)が出てくるのだが、それの類似システムとして、「床暖房システム」が入っている。
アーケードゲーム特有の「永パ防止キャラ」
画面はマッピーで出てくる「ご先祖様」。触れるだけで死ぬ理不尽
暖房というのは冗談だけど、あまり同一ステージに長居すると、床が熱くなってきてダメージを受けるシステムが入っている。
また、あまり時間をかけるとランタンの燃料が尽きてきてまわりが暗くなり、最後には見えなくなってしまう。
このように緊張を起こすシステムが、レイヤー(階層)的に入っている。
そして、このゲームのテーマは実は「隠し部屋」にあり、壁にヒビがあるとそこを壊せて、入れるようになっている。
「隠されたものを探す」、冒険探索は永遠のロマン
隠し部屋にはたくさんのアイテムがあって、めちゃくちゃ得をする。
得をすると言うか、見つけないと戦闘が思い切り苦しくなる。
そして・・・隠し部屋は実はそれだけにとどまらない謎が隠されている・・・。
隠し部屋を探せ!
というのが、ダンジョンアディクターのゲームデザインの全貌なのだが、反省点もめちゃくちゃあるので、それはまた今度書きたい。
ダンジョンアディクター(Steam板)はこちらから
https://store.steampowered.com/app/3177820/Dungeon_addictor/?l=japanese
ニュースレター登録お願いします