およそゲームがヒットするには話題性が必要なわけだけど、継続的に話題になるには継続的なコンテンツ提供、もしくは賛否両論、コメントで指摘したくなるような明らかな間違い、そういった感情を動かし続けるなにかが必要なわけです。
ゲームはハードの更新とともに技術的に可能になった新しい体験を提供し続けてきた。
ハードの更新があって、新しい体験ができるようになり、それを体験したいとゲーム機が買われていっていたわけです。
色数が増えてカラフルになった。
メモリが増え、冒険の規模が大きくなった。
3Dが表示できるようになり、臨場感が格段に上がった。
しかし今になり、ハードの更新がされたとしても、そこで感じる臨場感や驚きは、前のハードと大した差ではなくなってきた。
ここで、ゲームハードの終焉が訪れることになったわけです。
ニンテンドースイッチは、その終焉で横の広がりでどうにかしようという発想ではあったけど、新しい体験はさほど得られず、コミュニケーションを軸にゲームを再定義しようという試みだったように思います。
しかしときはすでに遅く、スマホの流れに乗る以外に、すでに選択肢はなかった。
残念ですが、ゲームハードは終わってしまったのです。
VR? わかります。
体験として新しかった。
しかし、なぜか伸び悩んでいる。
それは、体験が昔のゲーム機とあまり代わり映えしないからです。
もっとVRのハードの性能が上がり、虚構が現実に近づけば、なにかが変わるかもしれません。
暗号通貨?
今は落ち目ですが、単体で見て、非常に未来のある媒体だと感じます。
しかしゲームとの相性はどうかというと?
正直、可能性としてはまだよくわからないのが現状です。
虚構で利益を出すことで、それが現実に還元される。
これは、僕らが虚構で生きていく準備段階の技術が始まった、と言ってもいいかもしれません。
AI?
正直言って単なるアルゴリズムとAIを混同しているような流れが見受けられますが、本当にAIが高度に意味のある思考ができるのなら…。
人間がいなくても、多人数ゲームを遊べるようになるだろうと思います。
チャットも、相手が実はAIだということがわからなくなり、好きなだけ会話に付き合ってくれるようになる。
ゲームにおいてAIは人間の代わりという分野で、大きく躍進するだろうと思います。
さて、VRも暗号通貨もAIも、ゲームハードの次の波としては、ちょっと違う感じがします。
もうゲームはスマホの中に収まり、スキマ時間で以下に楽しんでもらうかという、ハードに則った遊びしかできなくなっている。
このスマホという枠の中で、スキマ時間エンタメとして、ラインやツイッターとしのぎを削る戦いを続けるのでしょうか?
ゲームが、さらに新しい体験を提供するとしたら、それはハードではなく、ソフトの進化を余儀なくされつつあると、僕は思っています。
それを前提とすれば、実は、最も急先鋒なジャンルがひとつある。
それは、「ネットゲーム」です。
日本では利益率を軸にしてソシャゲ一辺倒な状況ですが、スキマ時間に収まるようなネットゲームが、今一番可能性を持っている。
また、大規模なゲームも、5Gの時代がくれば、ゲームはさらに変わることが可能になります。
これまでは数百人が同時接続での限界でしたが、万単位での同時接続が可能になる。
数千人が参加できるPUBG、なんて話のレベルではないのです。
ネットを使った新しいエンタメが、多く創出される。
常時接続で、24時間ゲームとつながりっぱなしのARGも出てくる。
Youtuberはライブで24時間繋がりっぱなしになり、その人生そのものがエンタメになる。
お金を稼ぐこともネットで完結し、本格的に「ネットに住む」準備段階に入った今、ネットゲームは新しいステージへと移行していきます。
人の脳が直接的でも間接的にでも、ネットにつながることはすでに始まっています。
そういう実験がすでに行われていて、一定の成果を出している。
24時間、脳がネットにつながりっぱなしになる時代が来ます。
僕らは最終的にマトリックスの世界のようにチューブに繋がれて生体を維持し、働くことから開放され、虚構の中で「死なないファンタジー」を生きることになるのだろうと思います。
今、そんな世界が始まりつつあるわけです。
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