最近のゲームデザイン考

■ゲームデザイン

相も変わらずちくちくとヒットを作るために考えているわけだけど、「ヒットする新しさ」というものが、王道の上の変化に成り立つということ、既知と未知の組み合わせということは把握している。

ヒットするには?→話題になること→話題になるには?→一定基準値以上の感情を揺さぶること→感情を揺さぶるには?→

となるわけですが、そこから先の分岐がいくつかあり。

1・過去に感情が揺さぶられたもの、つまりヒットしたものをサンプルに、その進化系、派生系を組み合わせで作る。既知と未知をする

2・個人として感情が揺さぶられたものをサンプルに、その進化系、派生系を組み合わせで作る。既知と未知をする。

と、2パターンある。

1は要するにマーケティングで、2は主観的な経験をもとに作るということ。

で、推すのは2なわけですが、実際、自分が面白いと思ったものしか作れないわけです。

よくわからないけどギャル要素とか入れても、プロのギャルゲー製作者からしたらトンチンカンなものができあがる確率が高い。

マトリックスのウォシャウスキー兄弟(当時)も、結局は自分たちがクールだと思ったものの集大成で、あの作品を構築している。

そういう、自分のセンスでものを作るしかないということに、結局は帰結したわけです。

■しかし、されど、トレンド

とはいえ、時流の流れを無視するわけにはいかないわけです。

トレンドの流れというのはとても強い。

例えば今PUBGが流行っているけれど、この「バトルロワイヤル」という流れは、今猛烈に時流に乗っているわけです。

インディゲーム開発者なんかは、大鷲トリコの上田さんとかTime lockerのotukaさんみたいな独特なセンスをもともと持っていない限り、どこかの同人ゲーみたいなノリのものが完成したり、どこかで見たパズルゲームみたいなのが出来上がって、市場で発見もされずシューンって音を立ててしぼんでしまうわけです。

そこで、トレンドなわけです。

とりあえずバトルロワイヤルが流行っている。Voodooも.ioシリーズにあやかってバトロワばっかり作ってヒットしている!みたいなのがあるわけです。

プレイヤーは、「なんかこのネットでみんなで対戦できる系のやつおもろい。ほかにもないかな」と探している。

こうした肌感覚はゲーム制作者ならとりあえず持っている。

で、トレンドに乗れば少なからず遊んでもらえて、そこから評価につながっていくわけです。

評価される土壌に乗らなければ、存在しないものと同じですからね。

評価される土壌に乗ることは大事です。

なので、自分のセンスでゲームを考えつつ、バトロワ要素を入れられないか? と考えていく。

こういうノリが、今必要なのではないかと、個人的に思っています。

個人的なセンスで勝負したい! と思う場合、だいたいにおいてそれは「ビジュアル的なセンス」だったりします。

で、今の時代、ビジュアルで一歩抜きん出るためには、昔のようにとにかくリアルに、だとお金がいくらあっても足りないし、ポリゴンで、とか、シルエットで、とか、8ビット、4ビット、1ビットのドット絵で、というのも、もう溢れている。

とりあえず、3D。Unityで3D。

最低限、そこを外さないようにしないといけないわけで、そこからいかに差別化を図るか、有象無象の中で「これは?」と思わせるビジュアルにできるか、なわけです。

■制作規模

インディとか中小企業は、もうソシャゲとかで勝負できないわけです。5億とか10億の世界に突入しちゃってますから。

しかも当たらなかったら目も当てられないほどのダメージを食らうわけで、大企業の後ろ盾がないと到底作れないものになっています。

で、インディでもうまいところはちゃんとトレンドを掴んで量産みたいなことをしていて、それが前にも出てきたVoodooとかのブランドなわけですが、日本ではああいうシステマティックな作り方ではなく、「俺がこういうの好きだから」みたいな職人芸が多かったりするんですよね。

それが悪いわけでなくて、単にやり方なわけですから好きにやっていいと思いますが、ことヒットを狙うとなると、それはもうギャンブルの世界に入っていってしまうわけです。

芸術の世界にもちゃんとコンテキスト(文脈)があり、その時流に乗ってウォーホルみたいなキャンベルスープをモチーフにして芸術して、「あ、コモディティに芸術を乗っけてもちゃんと価値が生まれるんだ」ということを成し遂げた人がいる。

ウォーホルは大量生産の世界での芸術の在り方を作り出したわけです。

ゲームも同じで、ちゃんと今のゲームが流行っているコンテキストがある。

Voodooがやっているようなインディのネットゲームは、ソシャゲ界隈にはない、新しいムーブメントなわけです。

ネットゲームっていうのは、大手のゲームが作るような重厚長大なものだけでなく、もっと気軽に友達と遊びたいッス、みたいな需要があるわけです。

Voodooはそこに気づいたか気づいてないかはわからないけど、人気があるのは知っている。

しかしよく見ると、単に「ネットで競っている風」なだけで、実は向こうには人はいなくて、単なるNPC(コンピュータ)だったりするわけですよ。

でも、「人と戦って負けたらいつもよりくやしいし、勝つといつもより嬉しい」ということをわかってああいうのを作っている。

大規模なものが作れないインディや中小は、こういうところを掘り進んで、中規模化、大規模化して、新しい時代のヒットメーカーになるわけだと、僕は思っています。

小さい規模で、とにかく新しく面白いものを作る。トレンドに乗って評価の土壌に乗る。

そういうことをまず意識しないといけないなと、最近は考えています。

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