蝶のさなぎの話って知ってますか?
ある男が散歩をしていると、道端で蝶のさなぎを見つけました。
男はそれを持ち帰り、蝶が出てくるのを待っていました。
さなぎはもぞもぞと動き、中で蝶が出てこようとしているのがわかります。
1時間、2時間、3時間・・・いくら時間が経っても、なかなか蝶は出てきません。
さなぎの中では一生懸命、蝶がうごめいているのがわかります。
男はだんだんと可愛そうになってきました。
そこで、男は迷いましたが、ハサミでさなぎを開き、蝶を出してあげることにしたのです。
ハサミでさなぎを開くと、蝶はいとも簡単に出てきました。
しかしその蝶は、羽はぐしゃぐしゃで、胴体は腫れ上がり、見慣れている蝶とは全然違ったものでした。
蝶は、その体のまま、テクテクと歩き、どこかへ行ってしまいました。
さなぎの中の蝶は、実はさなぎの中でもがき、あがくことで、成体としての蝶の体になることができるのです。
もがきあがくことが、立派な蝶になるためのプロセスだったのです。
男はよかれと思い、それを邪魔してしまったがために、蝶は中途半端な体のままになってしまい、成体になれませんでした。
これはなにを意味しているでしょうか?
そう、人も同じで、もがき、あがくことで、一人前になれるということです。
人に頼ってばかりでなく、自分で試行錯誤し、みっともないところも見せ、それでも一生懸命やるからこそ、最後にはなにかを成し遂げることができる。
誰でも最初は初心者であり、それを恥じず、諦めずに先に進もうとするからこそ、中途半端に終わらないで、一人前になることができる。
この話は、そういう意味がこめられていると思います。
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