■サラリーマンは嫌いじゃなかった
僕はゲーム業界でプランナー、プログラマとしてサラリーマンをしていたころは、別にそんなに仕事が嫌じゃなかったんです。
仲間たちとゲームを作るのはとても楽しかったし、大勢で作るゲームはみんなで取り組んでいる感があってやりがいもあった。
できるディレクターのTさんとは何度もプロジェクトをこなしたし(その後ゲームデベロッパーとして起業)、O君はスキルは低かったけどとても面白いやつで、人間味があっていいやつだった。
対立していたプログラマのO君とはいろいろやりあったけど、根はいいやつだと思ってたし、会社をやめてからは普通に話せる相手だった。
最後に従業員として過ごしたI社長の会社ではとてもよくしてもらった思い出しかない。社長も愛嬌があって、ずっと勤めてもいいなあと思える会社だった(その後倒産してしまったけど・・・)。
いろいろ、困難なプロジェクトを一緒に過ごした人たちには、いい印象しかない。揉めることもあまりなかったし、いい人のほうが多かった。
かつての会社の役員の方々とは今も付き合いがあるし、たまに飲んだりもする。
一緒にB社のゲームを企画したWさんは、Y社に転職して、僕にゲームデザインのセミナーをしてくれないかと依頼してくれたりした(時間がなくて断っちゃいましたが・・・)。
割といい給料ももらってたし、このまま転職して大手に就職という選択肢もあったわけです。
もしそうしていたら、ずっぽりとゲーム業界のクリエイターとして安定した生活をしていたでしょうね。
しかし僕はそれでは満足できなかったわけです。
■子供のころの夢
子供のころから、自分のゲームが作りたかった。
そしてヒットさせたかった。
ただ、それだけのためにこれまでやってきたわけです。
でもゲーム業界は、徐々に自然淘汰が進み、一攫千金を狙っていた会社はプレステ1の後期くらいからどんどん撤退していったわけです。
そしてゲームの重厚長大化が進んで、ゲーム業界で働いている人たちは、ほぼ大手の出すゲームの下請けとして存在するようになっていきました。
ひとつゲームを作るのに何年もかける。それが当たり前になっていった。
僕はそんな中モンモンとしていました。
別に重厚長大なゲームが作りたいわけでもなく、RPGが作りたいわけでもなかった。
小規模でもいいから、新しく、ヒットするゲームを考え出したかったわけです。
オリジナルのゲームを作りたかった。
そしてどちらかというとゲームらしいゲームが作りたかった。
ゲーム会社でサラリーマンをしていたのでは、それは無理というのは明らかでした。PS2以後のゲームは、過去にヒットしたゲームのシリーズを作るか、ありふれているがIP(版権)を使ったゲームを作るか、大抵はその2種類だったのです。
メインプランナーとしていくつかゲームを作ったりもしたけれど、完全なオリジナルではなく、もう題材が決まっていたり、上につくプロデューサーが「オタクにウケるアニメキャラとロボットを出しましょう」などとウンザリするようなことを言ってきたり、そんなのばかりでした。
どちらかというとスタークラフトとかGTAみたいな洋ゲーが好きで、「レザボア・ドッグス」とか「トレーニングデイ」とか「GONIN」みたいなクライムバイオレンスや、「シンドラーのリスト」「プライベート・ライアン」みたいなシリアスで人間性とはなにかということを問うような作品が好きなので、日本のゲーム業界は肌に合わなかったのかもしれません。
だから、どうにかして自分のゲームを作るチャンスを探していたわけです。
そこで発見したのが「金持ち父さん 貧乏父さん」であり、「資産」「不労所得」という言葉だった。
■起業のときに思ったこと
このままゲーム業界にいて業界ゴロになってまあまあな人生を送るより、人生を賭けて起業し、ビジネスを始めて自分のゲームを作る。
もうその選択肢しかなかったわけです。
たとえ失敗して大きな借金を抱えたとしても、それで借金苦で死ぬはめになったとしても、そのほうが「俺は夢から逃げなかった! チャレンジした!」と、自分に誇りを持てると思ったわけです。
人のためになにかを作るのは、そろそろ終わりにしないといけない。
自分のための人生をそろそろ始めないといけない。
そう思っていました。
そうして起業し、オンラインビジネスを始め、マーケティングやコピーライティングを新しい武器として身につけ、創業10年で9割の会社は倒産すると言われる中で14年会社を持たせて、総額では4億くらい、ほぼ個人で稼いだと思います。
そんな中でゲームも作ってきましたが、ビジネスもしつつだと、これはなかなか一人ではできるもんじゃないなと、自分のキャパを越えているなと思いつつ、今に至ります。
作ったゲームは、1万人にプレイされて5点満点で平均4.8点を達成するなど、総じて評価は高いのですが、アプリ時代になってからまだマネタイズに成功していないのが、まだまだなところです。
今は付き合いの長い業界人の人や、僕を見込んで投資してくれる人たちとゲーム制作をしているところです。
■資本主義と対峙するために
そして、Youtubeがいう「好きなことで、生きていく」というキャッチフレーズを、僕も応援します。
僕と同じように、自分のゲームを作りたい、クリエイティブをずっと追求し続けたい、それで生活したいという人のために、活動を始めたいと思います。
資本主義社会の中では、お金と向き合わずにクリエイター活動を続けていくことは困難です。
今現在、noteやココナラ、udemyなど、個人で食べていくことを支援するサービスがたくさんあります。
僕のマーケティングやコピーライティング、ビジネス知識を、クリエイティブ知識と一緒に提供して、これを読んでいるあなたのクリエイター活動の一助になればと思っているところです。
活動については、逐一メルマガ等で報告していくので、ぜひとも僕の「ゲームのしくみニュースレター」にご登録ください(下の方に登録リンクがあります)。
それでは、今後ともよろしくお願いします!
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