夢とは

貴いもの それは

誰のためでもない
自分が
自分自身のために成す夢です。

世界の覇者を夢見る者
ただ一本の剣を鍛え上げることに
一生を捧げる者。

一人で一生をかけて探求して行く夢もあれば
嵐のように他の何千何万の夢を
喰らい潰す夢もあります。

身分や階級
生い立ちに係わりなく
それが叶おうと叶うまいと
人は夢に恋焦がれます。

夢に支えられ
夢に苦しみ
夢に生かされ
夢に殺される

そして夢に見捨てられた後でも
それは心の奥でくすぶり続ける
たぶん死の間際まで。

そんな一生を男なら
一度は思い描くはずです。
“夢”という名の神の
殉教者としての一生を

生まれてしまったから
しかたなく
ただ生きる

そんな生き方
俺には耐えられない

「ベルセルク」 三浦健太郎/白泉社

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください